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その2 パンデイロいろいろ

 

ここではアタシの上を通り過ぎていったオトコ達、じゃなくて、サンバタウンから巣立っていったさまざまなパンデイロについて、
画像と仕様解説を交えながらマニアックにご紹介したいと思います。

【メーカー製品−皮ヘッド編】

Contemporânea  PDMV105C

恐らく日本で最も売れている、通称コンポラことコンテンポラネア社の超ベストセラー商品。既製品としての出音の良さは群を抜きます。

通常の胴深45mmに加え、40mmの浅胴タイプも登場しており、女性や手の小さい方にオススメです。重量490g(浅胴タイプ470g)。10年ほど前は550g近い重量があったのですが、近年はボディを薄型に改良しており、随分と軽量化がなされました。これも日本総輸入元であるマルメラアダ店主・アベさんの長年のアドバイス及びクレーム(笑)の賜物と言えるでしょう。アベさんの提示した改善アイデアが、翌年には素知らぬ顔でコンポラ商品として品番化されているというやるせないエピソードも泣かせます。アベさんいわく、未だに企画設計料すら払ってもらったことがないそうですが、負けずに今後も頑張ってほしいです。

ヘッド・・・山羊皮(アルミリム)  ボディ・・・ナチュラルウッド
プラチネラ・・・クロムメッキスチール  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

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Contemporânea  PDMV105CT
コンテンポラネア社の定番商品105Cのトラディショナルフープ(平フープ)バージョン。サンバ/ショーロ系のプレイヤーに人気があります。
105Cとの違いですが、大まかには@トラディショナルフープ(平フープ)であること Aヘッドがアルミリムでなく手巻き皮であること Bタハーシャ(チューニング用ラグ)が平フープ専用の形状になっていること C105Cに比べ50gほど軽い の4点です。重低音の厚みに分があるラウンドフープ型に比べ、こちらは幾分すっきりした感じの重低音ですが、叩き込むごとに鳴りに深みが増していきますのであまり気にするところではないでしょう。こちらも45mm標準胴/40mm浅胴タイプの両方揃っています。10インチの皮ヘッド&ウッドボディのパンデイロにあっては500g前後の製品が多い中、標準胴440g、浅胴420gという軽さは非常に魅力的です。

ちなみにサンバタウン店主個人の好みで言うと、既存商品ベースでは一番のお気に入りで、これのプラチネラをサンバタウンオリジナルのハンドメイド真鍮プラチネラに交換したモデルが、ブラジルに持っていっても恥ずかしくない自慢の一品となっております。

ヘッド・・・山羊皮(手巻き)  ボディ・・・ナチュラルウッド
プラチネラ・・・クロムメッキスチール  フープ(ヘッド押さえリング)・・・トラディショナルフープ

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Contemporânea  PDMV105CT-LE コンテンポラネアの105CTに更に改良を加え、軽量プラチネラを仕込んだのがこの105CT-LE。しかしながらこのプラチネーラが曲者で、サウンドにクセがある上、チャリンチャリンとやたら暴れるため、セールス的にはあまり成功を収められませんでした。それでも総重量が105CTを更に下回る390gだったのには入荷当時たいへん衝撃を受けたものです。

このプラチネラの材質が真鍮であれば、サンバ/ショーロ用パンデイロとして大好評を得られたのではないかと個人的には残念に思っています。

ヘッド・・・山羊皮(手巻き)  ボディ・・・ナチュラルウッド
プラチネラ・・・クロムメッキ軽量プラチネラ(材質不明)  フープ(ヘッド押さえリング)・・・トラディショナルフープ

Contemporânea  PDCO105N
大人気商品の105Cをベースに、北東部の伝統リズムである「コーコ」専用に開発された廉価製品がこれ。皮ヘッドはプラスチックヘッドに差し替えられ、プラチネラはたった2枚合わせのアルミ円板というシンプルな造り。出てくるサウンドも垢抜けない安っぽさが印象に残ります。コーコを専門的に演奏する方がこの日本にどれだけいるかというと首を傾げざるを得ませんが、北東部気分は満点ですので、キワモノ的に使うと楽しいでしょう。価格が安いので、これをベースに自身の改造パンデイロを仕立てるマニアの方が多いです。

一番のオススメはカポエイリスタ。420gと軽いので、演奏していても手が疲れない上、カランカランとした鳴りのアルミプラチネラがカポエイラのホーダでもアタバキやビリンバウの音に負けません。

ヘッド・・・プラスチック(Coco-Repenteロゴ入り)  ボディ・・・ナチュラルウッド
プラチネラ・・・アルミ(2枚合わせ、センター板なし)  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

※ご注文はこちら

Contemporânea  PDCHG105
コンテンポラネア社の製品の中でトップラインに位置する皮ヘッドパンデイロです。パーツはゴールドフィニッシュで、ボディにはインレイが入っているので、高級感はさすがのものです。プラチネラも真鍮を使用。105CTよりも更に一段上のサウンドを味わえます。価格もけっこうしますので(2万円台後半)、あとは懐具合との相談になります。

これ以上のものを求めようとすると、後は職人が作る手工パンデイロ(または改造パンデイロ)を購入する以外に選択肢はないでしょう。

ヘッド・・・山羊皮(手巻き)  ボディ・・・ナチュラルウッド、インレイ入り
プラチネラ・・・ゴールドメッキ真鍮  フープ(ヘッド押さえリング)・・・トラディショナルフープ、ゴールドフィニッシュ

RMV PPA0182
コンテンポラネア社の陰に隠れがちですが、しっかりした品質を誇るRMV社のパンデイロ。これも一時期ベストセラー商品でしたが、コンポラ製品群がこぞって軽量化を実現したため、重量560gのPPA0182は、女性客を中心に徐々に敬遠されていくようになりました。それでも高品質で鳴りの豊かな皮ヘッドや、おとなしめのプラチネラのサウンド、そしてボディ剛性は捨てがたい魅力があり、フープを自作アルミフープに変える等の軽量化を図れば、今もなお素晴らしいパンデイロであると思います。サンバタウン店主はこの0182を見るたびに、いつも改造マインドがふつふつと沸き上がるのです。

ヘッド・・・山羊皮(アルミリム)  ボディ・・・ナチュラルウッド
プラチネラ・・・クロムメッキスチール  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

GOPE  650
正直言って品質的には時折当たり外れがあるものの、ブラジルらしい「味」はピカイチなメーカー、GOPE(ゴペ)。
この650は発売当初、400gというそのあまりの軽さに打楽器ファンを騒然とさせました。それもそのはず、採用プラチネラが薄型アルミ(4枚合わせ)。チャキチャキしたサウンドは賛否の分かれるところですが、それでも「振って軽い」というのはパンデイロ購入にあたって相当重要な判断要素ですので、これもまたベストセラーと呼んで差し支えない実績をあげています。

パーツが他メーカーに比べちゃちな感じだったり、タハーシャのネジも締まりが硬いものに出くわすケースもありますが、潤滑油を差す等の対策を取れば問題ありません。かの超絶パンデイリスタ・安井源之新さんの愛器も、元々はこの650のボディがベースになっています(カラーはブラウン)。自作マニアのベースモデルとしても人気があります。

ヘッド・・・山羊皮(手巻き)  ボディ・・・ナチュラルウッド、インレイ入り
プラチネラ・・・極薄アルミ(4枚合わせ、センター板なし)  フープ(ヘッド押さえリング)・・・トラディショナルアルミフープ

Bauer  PD-10C
その過剰なまでに堅牢な造りで、主に海外からの信頼が厚いメーカー、Bauer(バウエル)。以前はRaul(ハウル)というメーカー名でしたが、よくあるお家分裂騒動で現在の社名になったそうです。まるで京都の某布袋店みたいですね。
この皮パンデイロPD-10Cは2006年くらいに登場した比較的新しいシリーズですが、トータルウエイトがなんと640gというヘヴィデューティさ。これではM.スザーノに代表されるモダン奏法をやるのにはちょっとキビシイ。ゆえにパゴーヂ系のサンバプレイヤーに愛されるべき製品と言えます。ただ全体の質感がとてもカッコいいので、軽量化を図るべく改造に改造を加えて、自分だけのオリジナルパンデイロに仕上げるというマニアックな喜びを手に入れられそうな1台でもあります。

ヘッド・・・山羊皮(アルミリム)  ボディ・・・フォルミカウッド(ウッド+樹脂ラミネート)
プラチネラ・・・クロムメッキスチール  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

IZZO  PN4430
10,000円前後で販売されているリーズナブルなパンデイロとして有名なIZZO(イッゾまたはイッソ)のPN4430。
全体的に及第点の造りなのですが、とにかく低予算で皮パンデイロを手に入れたい方にはこれがオススメです。重量も480gとなかなかの軽さです。エントリーモデルとしては申し分ないクオリティだと思います。

但し練習熱心な方は、一定のレベルまで上達すると、かなりの確率で2台目がほしくなってくるでしょう。それでもちょっとした改造でまた長く使ってあげて下さい。難点はタハーシャ受け金具がリベット留めのためボディから外せず、ボディ塗装まで手を加えにくい点くらいでしょうか。

ヘッド・・・山羊皮(アルミリム)  ボディ・・・ナチュラルウッド  樹脂グリップつき
プラチネラ・・・クロムメッキ合金  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

O Profissional 
ブラジルでもけっこう息の長いメーカー、O Profissional(オ・プロフィシオナル)。今回ご紹介するモデルは、10,000〜12,000円の価格帯で販売されているリーズナブルなパンデイロ群の中では、店主がこれまで出会ってきたメーカー製パンデイロの中では間違いなく最高のクオリティを有する製品です(品番不明で申し訳ありません)。これはプラチネラ窓の隙間を自在にコントロールできるタイプでなく、通常のプラチネラを採用しているモデルです。

皮の質感、ボディを握ったときのしっくり感、控えめで小気味良いプラチネラの鳴り、重量500gながらも、それより軽く感じる絶妙なボディバランス。初めてパンデイロを買う方で、できるだけ安いやつを、という方はこれを見つけたら迷わず買いでしょう。といいつつサンバタウンでは一時期取り扱ったのち入荷がパタリとやんでしまっておりまして、非常に残念な思いです。

ヘッド・・・山羊皮(アルミリム)  ボディ・・・ナチュラルウッド
プラチネラ・・・クロムメッキ合金  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

その他 Franco, Redenção 色々見ましたがどれも重いっすね。はっきり言って努力不足。
もっともブラジルの打楽器業界は、楽器の品質改善よりも「プレイする人間が楽器に合わせる」のが半ば常識になっています。本場ブラジルの楽器店で重量について文句を言ったら、ひとこと「鍛えろ!」と店の人間に怒られる。それがブラジル。
わたしたちは凄い国を相手に商売しています。
その他 有名パーカッションメーカー製品 ノーコメントです

【メーカー製品−プラヘッド編】

Contemporânea PDMFシリーズ
サンバ/ラテン系の演奏を志す方には、やはりコンテンポラネア社のプラスチックヘッドパンデイロをオススメします。
フォルミカボディの剛性、インパクト抜群なヘッドの鳴り、豊かなカラーバリエーション。重量面からやはり10インチ(710g)が主流ですが、体力に自信のある方は11インチを選ぶとよりダイナミックな音を楽しめることでしょう。

ヘッド・・・ホログラムヘッド(アルミリム)  ボディ・・・フォルミカウッド(ウッド+樹脂ラミネート)
プラチネラ・・・クロムメッキスチール  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

※ご注文はこちら

Contemporânea PDMFG
上段のPDMFシリーズの高級バージョンがこのPDMFGシリーズ。プラチネラがクロムメッキスチールから、「ヘラ絞り」というプレス技術を使った真鍮を使用しており、切れ味抜群の音を堪能できます。パーツもゴールドフィニッシュで、高級感たっぷり。

ヘッド・・・ホログラムヘッド(アルミリム)  ボディ・・・フォルミカウッド(ウッド+樹脂ラミネート)
プラチネラ・・・真鍮ヘラ絞り  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ ゴールドフィニッシュ

RMV(その1)
コンテンポラネアに軍配の上がりやすいパンデイロ製品群にあって、なかなか捨てがたいのがRMVのプラヘッドパンデイロ。モノによってはコンポラを凌ぐ音(特にヘッドのスラップ音)のする楽器に出会うことがしばしばあります。
RMVのプラヘッドパンデイロは、ラメ入りのヘッドが上品な美しさで、さりげなく渋くキメたい方にぴったりです。

ヘッド・・・ホログラムヘッド(アルミリム)  ボディ・・・フォルミカウッド(ウッド+樹脂ラミネート)
プラチネラ・・・クロムメッキスチール  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

RMV(その2 PPA1110)
プラヘッドパンデイロの中にも廉価版モデルがあり、これはその中でも伝説の1台とされるパンデイロです。
なんと価格にして5,000円台。それでこのクオリティですから、これは正にお買い得。タハーシャ数が10本で、薄型の樹脂ボディのため、カッキンカッキンにチューニングを締め込んで叩くのはさすがに難しいですが、それでも価格以上の満足感を得られることは保証します。当然サンバタウンでも大好評を博し、一時期爆発的に売れたアイテムです。

今では国内楽器商のカタログから姿を消してしまっているようですが、再登場が待たれるところです。

ヘッド・・・ホログラムヘッド(アルミリム)  ボディ・・・樹脂 グリップつき
プラチネラ・・・クロムメッキ合金  フープ(ヘッド押さえリング)・・・ラウンドフープ

GOPE 準備中
Bauer 準備中
IZZO 準備中
その他 O Profissional, Franco 準備中
その他 有名パーカッションメーカー製品 ノーコメントです(笑)

【参考:プレミア品・レアアイテム・変り種編】

Luthier Adalberto (アダウベルト)
手工パンデイロといえば、ちょっと前までは代名詞的存在であった名匠アダウベルト(故人)。
やや粗さはあるものの、その完璧なまでの音と叩き心地で、長らくファンの心を捉え続け、どっかのクルマの宣伝コピーではありませんが「いつかはアダウベルト」というくらい憧れの存在でありました。特に熱処理を施した真鍮プラチネラの繊細さに溢れた音色は一度聞いたら忘れられません。今では幻の品となってしまった感があります。お持ちの方は誰にも譲らずに末長く大事に可愛がってあげるべし。クラシックギターでいうと70年代までのJ.ラミレス級の、歴史に残る名品です。
Luthier Fabiano Raposa (ファビアーノ)
いやあ、このコーナーになってからやけに筆の進みが速いです(笑)。
上段のアダウベルト亡き今、次代の名工の名を手中にしつつあるのがブラジル南部の街フロリアノポリスに住むファビアーノ・ハポーザという職人。ショーロ/サンバ系プレイヤーからの絶大な支持を受け、かのジョルジーニョ&セウシーニョ親子も愛用するこのファビアーノ製パンデイロの魅力は、アルミ平フープの採用によって実現されたライトウエイトと、艶消し塗装が美しいボディの高級感です。近年は美しいハンマリング模様の真鍮プラチネラも登場し、サウンドも目覚しく向上し続けています。今もっとも日本で注目されているパンデイロ職人と言っても過言ではないでしょう。
Luthier Agenor (アジェノール)
アダウベルトやファビアーノの陰に隠れがちですが、どっこいこの工房も素晴らしい。ルチエール・アジェノール。
どことなくオールドファッションな外観は古き良きサンバ/ショーロの香りすら漂わせ、パンデイロとしての雰囲気としてはピカイチです。プラチネラもときどきハズレに聞こえるようなモノがあったりしますが、これは単にセッティングの問題で、プラチネラと窓の隙間を調整してあげることでキレのある真鍮サウンドが蘇るでしょう。特注でボディ造り付けのウッドグリップのついたモデルもあったりして、なかなかに目が離せないパンデイロなのであります。なぜか関西人に極端に好まれるというヘンな傾向があります。
Luthier Bira (ビラ)
ご存知マルコス・スザーノお抱えの職人として、日本でも一気にその名を上げた職人・ビラ。
この工房は、ボディとタハーシャは下請けに任せ、自身は手巻き皮とプラチネラのみを手がけるというのが他と変わった特徴です。特にモダン奏法に適した分厚く上質な内巻き皮は比類なきパワフルさ。プラチネラはプレス真鍮+径の大きいアルミセンター板という、これまた印象的な外観です。スザーノが来日時パンデイロ・ワークショップを開催する時は、ほぼ必ずこのパンデイロを何台か販売用に(しかもお値打ち価格で)持って来てくれるので、その時が購入のチャンスでしょう。
Mestre Pombo da Paz (ポンボ・ダ・パス)
そのスザーノが、上段のビラとベッタリの関係になる前に、お世話になっていたのが、メストリ・ポンボ・ダ・パスという職人さんでした。残念ながら亡くなられています。
写真はスザーノが90年代後半に自身のセカンドパンデイロとして愛用していたもので、けっこう重量があり、プラチネラもかなり荒っぽい鳴りがしますが、やはり厚みのある皮ヘッドから出る重低音はスザーノならではのものがありました。意外とこういう粗削りで明快な音のするパンデイロの方が、PAを通した時にマイク乗りが良いということも往々にしてあり、試していくとなかなかに楽しい世界ではあります。
リオの街角職人作
実はサンバタウンが一番思い入れの深いパンデイロが、この「どこの誰が作っているのかわからない」謎の手工パンデイロなのです。2年に一回くらいの頻度で扱うことがありますが、まあ仕入れの大変なこと大変なこと。あまりにいい加減な梱包のため、入荷した商品のうち3割はボディが割れてたりします(涙)。最初から取り付けられているプラチネラはオモチャみたいにちゃちなダミージングルで、そのままでの使用ははばかられます。ヘッドもギリギリの薄さで、モダン奏法とかやろうもんならそのまま突き破ってしまいそうです。ボディも極端に軽く柔らかい材を使用しているため、歪みが生じやすく、テーブルの上に置くとカタカタ揺れたりして、神経質な人が見るとホントもうトホホな感じの楽器です。

しかしそれでもなお、サンバタウン店主は改造パンデイロのベースとしてこのパンデイロを愛し続けております。このパンデイロに弊店自慢のハンドメイド真鍮プラチネラを仕込んだら、そんじょそこらのパンデイロには負けない自信があります。

Mestre Lua Rasta (メストリ・ルア・ハスタ)
バイーア州サルバドールのカポエイラ師範(メストリ)、怪人ルア・ハスタの製作するインパクト抜群のキワモノがコレ。なんと毛皮ヘッドです。グリーンピースの連中に見られたら路地裏に連れて行かれて袋叩きの目に遭いそうです。まあとにかく過剰なまでに重低音がよく鳴ってくれます。実際のところは毛がミュートの役目を果たしているので、叩いているうちに毛がはらはらと落ち、ヘッド面が剥げてきたあたりが本領発揮期間の到来。
プラチネラはカポエイラの演奏で存在感のある音を実現するため、コンポラの純正品でなく、敢えて重いスチールプラチネラを仕込んでいますので、そのまま使うと初心者や女性にはかなりキツイでしょう。

ベースはコンテンポラネアの旧式パンデイロのようです(ボディは肉厚ウッド)が、ブラックフィニッシュのパーツ等の効果もあり、一度見たら忘れられないほどの野性味あるパンデイロです。

Sensívelシリーズ(六反征吾氏作)
横浜の陶芸家・六反征吾氏の製作するカスタムパンデイロ「センシーヴェル」シリーズも非常に高い人気を博しています。
改造のベースとなるのはコンテンポラネアの105C/105CTですが、ボディは漆塗り調のワインレッドで、手にしっくり馴染みます。プラチネラは洋白と真鍮の2バリエーションがあり、どちらも二者択一しがたい繊細で魅力ある音色です。また0.3mmの薄型プラチネラにより、コンポラの純正品とは比較にならないくらいの軽さを誇ります。

六反氏の工房では、本業である陶芸活動に専念するためか近々パンデイロ製作を終了し、製作残台数を宣言されたそうですので、今のうちに買い!といったところでしょうか。東京・早稲田のマルメラアダさんでもコンスタントに取り扱われています。

安井源之新コレクションより
超絶パンデイロスタ・安井源之新氏の数あるコレクションから特別に分けていただいた品の中からこれを1台紹介させていただきます。既に売れてしまって手許には残っていないのですが、あまりの変りダネぶりだったので愛情こめて回想したいと思います。

どうでしょうこの外観。もはや元となるメーカーすら特定できないビジュアルインパクト。
どこから調達してきたのかわからないブリキの薄板を何枚も重ねた、奇妙奇天烈なプラチネラ(実際の音色もけっこう凄いものがありました)。通常のラウンドフープでなく、「何か他の楽器」のコンフォータブルフープを嵌め込んでいます。グリップは何やら可愛らしいカラフルな糸が巻かれ、ヘッドのミュートパッドもマニアックな位置取り。

全てにおいて「型破り」の表現がふさわしい、ある種ゲテモノ的なパンデイロで、これも記憶に鮮明に残っています。


Contemporânea PDMFMシリーズ

(画像準備中)

これはちょっと変わったタイプで、サンバのパレード等で「マラバリズモ」と呼ばれる、パンデイロを皿回しのように回転させたり、ジャグリングプレイをする時に使う大口径モデルのパンデイロです。主に12〜14インチが多く、大変重いため通常の演奏では腕や手首が先に悲鳴を上げます。またジャグリングでしょっちゅう落としてしまうことによる破損トラブル対策のため、超肉厚のボディ構造や、軽量で衝撃吸収可能なダミープラチネラ等、特殊な設計がなされています。
バイーアパンデイロ(カポエイラ用)
これはもはやパンデイロと呼ぶべきかどうか。バイーアではカポエイラの伴奏にこちらの方が多く使われています。
タハーシャは有しておらず、当然チューニングも不可。ちゃちな平打ちブリキが仕込んであります。ただ長時間振って叩いて鳴らす、それ以外の機能はとことん排除した究極の楽器であるとも言えます。右はなんと蛇皮(破れやすいのでお土産用に重宝されています)。ふむふむ、この柄はボアコンストリクターですね(←爬虫類にけっこう詳しい店主)。

 

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その1 パンデイロとは

その3 教材あれこれ

その4 サンバタウン提供のパンデイロ関連サービス

その5 F.A.Q.